PCの排熱で毎日ホットなマイルームの問題を解消するべく、近所のビックカメラで低価格な簡易水冷タイプのCPUクーラーを買ってきました。買ってきたのはScythe(サイズ)の「APSALUS 120」です。
ビックの店頭販売価格は7,120円でしたが、ポイントが余ってたので3,000円ちょっとで購入出来ました。安いよね。
自分で組み立てるタイプの水冷だと設置にそれなりの知識が必要ですし、きちんと取り付けできていないと冷却液が漏れて大惨事になる可能性もありますが、
これは一体型の簡易水冷タイプなので冷却液を充填した状態で販売されており、うっかり漏らしてしまうことはおそらくないでしょう。
ちなみに一体型の大きなデメリットとして経年劣化した冷却液を交換できないことが挙げられます。
密閉されているとはいえ、劣化したチューブから徐々に浸透して冷却液の量が減ったり、液自体が劣化する可能性もあるので、だいたいメーカー保証期間の2年ぐらいで交換時かもしれませんね。
はてはて、では実際に自分のPCに取り付けてみましょう!
開封するとこんな感じ。
ヘッドユニットとラジエーターが初めからチューブで繋がれた状態で入っています。
ラジエーターに取り付ける用のファンと各種取付に必要な部品は同梱されています。
取り付けに必要なリテンションリングはintel用とAMD用が用意されています。
自分の場合はintel用をチョイス。↓
説明書の指示通りにこのリテンションリングにマウント用の部品や、バックプレートに部品を取り付けて下準備を行います。
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ちなみに、このあたりは使用しているマザーボードやCPUのソケットのタイプによって作業が微妙に異なるので説明書をよく読みましょう。
自分は適当にやったら、いざヘッドユニットを取り付ける時にネジ穴の位置が合わなくて「?」となりましたw
下準備ができたらPCの登場。
久しぶりに開けたのでファンがかなり埃っぽいです…。
掃除しようと思ったらエアダスター切らしちゃったヨ…。
これが元々ついていたCPUクーラー。
対角線の順にネジを緩めて丁寧に取り外していきました。
ほい。外れました。
アプサラス120のヘッドユニットにはグリスが塗られているので、取り外したあとのグリスはキレイに拭き取ることにしました。
グリスを拭き取り、周りのほこりを取り除いたらヘッドユニットを取り付ける準備です。
下準備で用意したリテンションリングをヘッドユニットに取り付けます。
リングの内周にフック状の凸凹がありますが、これがちょうどヘッドユニットの凸凹に引っ掛けられるようになっているわけですね。
リテンションリングとリテンションホルダーでヘッドユニットの凸凹を挟んであげればOKです。
お次はバックプレートの出番です。
バックプレートにはネジ受けが取り付けられており、マザーボードの裏側にこれをあてがってヘッドユニットのネジを取り付けられるようにします。
ちなみにセット内容には両面テープになったクッションが付属しているので、マザーボードの裏側にバックプレートをペタッとくっつけて作業を進められます。(数年後に交換するときに跡が残りそうだけどw)
くっつけられない場合はヘッドユニットとバックプレートがずれないように押さえながらネジを締めないといけないから大変そうですね…。
自作に慣れている人は大丈夫なんでしょうか?
苦戦しつつも何とかヘッドユニットの取り付けができましたw
次はラジエーターファンをどこに取り付けようか?って話です。
ミドルタワーのケースを使用しているので、背面や上部のファンはCPUから距離が近すぎてチューブがかなり厳しいです。
こういう時にチューブの長さを調節できないのも一体型のクーラーのデメリットかもしれませんね。
そんな訳で、チューブの長さ的に一番ちょうどいい前面のファンに取り付けることにしました。
元々ケースに取り付けられているファンがラジエーターのネジ穴より一回り大きいため、セット内容のファンに取り替えようと思ったのですが元々付いてるファンが外れない…。
ケースのフロントのカバーを外さないとネジが回せないのですが、カバーの外し方がわからんのです…w
仕方ないので元々付いているファンはそのまま残して、セット付属のファンでラジエーターをサンドイッチすることにしました。
こんな感じになりました。
ちなみにセット付属のファンとラジエーターはネジでくっついていますが、ケース内部には固定されていませんw
でもチューブの弾性でケースの内壁に押さえられているような感じになっているので多少揺れても動かないみたいです。
全体像はこんな感じ。
実際この簡易水冷CPUクーラーで効果があるのか?ってのが気になるところですよね。
元々ついていた空冷CPUクーラーと簡易水冷CPUクーラーで違いがあるのか、CPUの使用率を上げた状態で温度をチェックして比べてみました。
使用したソフトはMAXONの「Cinebench R15」です。
このソフトはベンチマークのソフトなのですが、ゲームプレイ時のグラフィックボードの性能を測るようなベンチマークとは違い、3Dの画像をレンダリングさせてどれだけ速く処理できるかを測るソフトだそうです。
調べてみると、このタイプのベンチマークソフトはCPU使用率を100%にできるのでCPUの発熱を計測するのにちょうど良いんだとか。
ちなみにCPUの温度の確認には「HWMonitor」を使用しました。
これが元々取り付けられていた空冷CPUクーラーでの、CPU使用率100%時の温度。
左から現在の温度・最低温度・最高温度になっています。
最も温度が高かったタイミングで84°C。
自分が使用している「Intel Core i7-960 Processor」はintelのスペック表によると「Tcase:67.9°C」。
多少のマージンはあるのでしょうが、推奨の最高動作温度をかなり超えているので本来のパフォーマンスが発揮できなかったり、場合によっては熱暴走する可能性もあるわけです。部屋も暑くなるわけです。
(ちなみにベンチマークを開始してからHWMonitorを起動してしまったので、最低温度=アイドル時の温度ではありません。)
そして、こちらが簡易水冷CPUクーラー「APSALUS 120」でのCPU使用率100%時の温度。
おぉ!結構目に見えて下がりますね!
最も温度が高かったタイミングでも68°C、intelが推奨する最高動作温度とほぼ同じくらいです。
心なしか、足元に置かれているPCが以前ほど熱気を吐かなくなったようにも感じますw
デメリットもある簡易水冷タイプのCPUクーラーですが7,000円ちょっとで買えてちゃんと効果もあるようなので、個人的には買って正解だったと思います。
一眼の世界だと、一度レンズの魅力に気がつくとあれもこれも欲しくなってしまうレンズ沼なんて言葉がありますが、これもPCにも言えそうですね…。
今回は簡易水冷でしたが、いずれは本格的な自作の水冷にしたいな
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自作の水冷にするならフルタワーにしなければ
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せっかくフルタワーにするならマザーボードもATXにしようかな
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マザーを買い換えるならCPUも買い替えて、グラフィックボードも2枚挿しにしよう
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グラフィックボードが良くてもストレージが遅いとしょうがない、HDDをRAIDするかSSDに換装しよう
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ってな感じで。
まぁフルタワーのケースを買うところから始めましょうか。