こんばんみ。
コンパクトな撮影用LEDライト「Iwata Tech GP-01」を購入しました。
ここしばらく撮影の照明機材はGodoxのAD200しか持っていなかったのですが、1灯しかないのでフィルライトが欲しいなと思うことがあったり、Godoxのコマンダーが無いカメラ(ライカやGRIII)だと使えなくて、やや不自由さを感じていました。
サブ的な光量で十分で、カメラメーカーを問わず使えるもの…ということで探したところ、バッテリーで動作するLEDのライトがいいんじゃないかな?という結論に。
そういえば今年のCP+で見たIwata Techというメーカーのライトがあったな…ということで、それに手を出してみることにしてみました。
これが今回購入した、「Genius Pro GP-01」です。
ガンダムではない。
Iwata Techというメーカーなので、岩田さんが社長?と思うかもしれませんが、中国のメーカーです。
中国の撮影機材メーカーというとクオリティがあまり高くない製品が散見されるイメージですが、CP+で実機を見てオリジナリティ・品質共に高く、良さそうと思ったので選びました。
ちなみにお値段は約18,000円(税込)。
小型のLEDライトとしてはわりと高価な部類に入ると思います。
パッケージの中には大小2つのケースが入っています。
大きいケースにはライト本体と充電に使うUSB-Cケーブル、それからカラビナが。
ケーブルとカラビナ。
USB-Cケーブルは断線しにくそうな布巻きになっており、なかなかしっかりしていそう。
小さいケースにはコールドシューアダプターと呼ばれるパーツが入っています。
これを使えばカメラのアクセサリーシューの上にマウントできます。
自由雲台なボールジョイントになっているので、ある程度角度調節ができますね。
ちなみに底部には1/4のネジ穴が開いています。
さて、こちらがライト本体。
ボディはおそらくアルミ製のようで、結構堅牢そうな作り。
重量は350g。めちゃくちゃ軽いというわけでもありませんが、バッテリー内蔵であることを考えればまぁそのくらいかなという感じですね。
他社のプラスチック製のビデオライトだと本体はもっと軽いと思いますが、別付けのバッテリーが必要だったりするので結果的にはトントンかと。
ひっくり返してライト側。
この商品はLEDビーズによる影が出ないよう、標準でディフューザーがついています。
このディフューザーが面白い仕掛けで、引っ張ると本体から支柱が出てきてディフューザーが浮くようになっているんです。
収納した状態だとLEDとディフューザーが近すぎるため多重の影が出てしまいますが、これを展開することで自然な影になります。
支柱とディフューザーは磁石でくっついているだけなので、取り払ってしまうことも可能。
ディフューザーがついていると当然光量は落ちるので、用途に応じて付け外しすると良さそうですね。
操作部。
ディスプレイの右についているのが主電源、その下の太陽マークのダイアルは光量調節、さらにその下の光の三原色っぽいマーク(?)のダイアルは色温度の調節ができます。
ディスプレイの上には電源ボタンがあり、一時的なオンオフ操作ができる他、ボタンを奥まで押し込むと「ターボモード」となり90秒間だけ1.5倍の電力を使って光量を上げることができます。。
(1.5倍明るい、というわけではない)
画面はOLEDなので、暗いシーンでもハッキリ見やすい。
左上の数字は、この光量だとあと何時間使えるかという表示。上の写真の場合あと2時間です。
中段の「50%」という表示は現在の光量。
下段の数字は色温度のケルビン数です。
ちなみにターボモードだと「T」と表示され、右の数字がカウントダウンされていきます。
0になると通常の明るさに戻ります。
なんで時間制限があるんだろう?と思われる方もいるかと思いますが、オーバーヒート対策によるものです。
LEDだけでもある程度熱を持ちますし、そこにバッテリーが密着した設計になっているので尚のこと熱くなりやすいんでしょう。
100%の出力で長時間使っていても触らないほど熱くはなりませんが、LEDの故障の原因はたいてい熱によるものですから、その対策と思われます。
本体の下部と横には1箇所ずつ1/4のネジ穴があります。
雲台付きの三脚など、角度調節ができるものであれば付属のコールドシューアダプターは使わなくても取り付けできます。
ライトスタンドに取り付ける場合は、別途アンブレラホルダーのようなものがあったほうがいいですね。
あとオマケのグリップがついていました。
ライト本体には特に持つ部分がないため、手に持って撮影する際は役に立ってくれそうです。
だいぶ昔に購入したゴリラポッドが家に転がっていたため取り付けてみました。
卓上の撮影ならこんな感じで対応できそうですね。
ただ直射だと光が固いの、気休めにはなるかな?とコピー用紙をディフューザーにしてみたり。
紙はマグネットで挟んで固定しています。
さて、実際に何か撮影して試してみました。
すぐに撮影できる人間のモデルとスペースが無いので、サボテンくんにモデルをお願いします。
まずは光量と光がどんな感じか、です。
以降の写真は全て被写体から50cm離したところにGP-01を設置して撮影しています。
4000K ターボモード ディフューザー無し
1/60秒 F5.6 ISO400
まずはライトが一番明るくなるターボモード+ディフューザー無しでテスト。
立体的なサボテンくんを撮影しているのですが、凸凹のところに結構影が出ていますね。たぶん人間の顔でもこんな感じに影が出るんでしょう。
ちょっと色が悪く見えますが、AWBのまま撮ってしまったからです…。
ライトとカメラのケルビンの設定を合わせると、かなりナチュラルな色になります。
4000K 100% ディフューザー無し
1/60秒 F5.6 ISO400
4000K 100% 付属ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
4000K 75% 付属ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
4000K 50% 付属ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
4000K 25% 付属ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
4000K 5% 付属ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
出力5%が設定できる最低の値です。
4000K 100% 付属ディフューザー+コピー用紙ディフューザー
1/60秒 F5.6 ISO400
コピー用紙ディフューザーを付けると、100%の出力でも結構暗くなる。
isoを上げるとこんな感じに。
サボテンの凸凹の影はディフューザー無しとそんなに変わった気がしないですが、植木鉢の陰影は若干マイルドになったかも?
あと色温度の設定を変えた写真も載せておきます。
4000K
2600K
6000K
フィルターなどを必要とせず、ダイアルで細かく指定できるので、照明のある屋内の撮影などでも使いやすそうですよね。
手近にあった物で簡単に物撮りしてみました。
まず家にあったミカンのストック。
これは付属のディフューザーのみで直射しています。
今度は被写体をカメラに変えて撮影。
こちらも付属のディフューザーのみでの直射です。
ストロボの直射よりはマシですが、それでも結構光が固いので明暗の差が激しいですね。
コピー用紙ディフューザーを取り付けて撮影したバージョン。
分かりにくいですが、ほんの少しだけシャドウの中に隠れていたディテールが見えるような見えないような…?
コピー用紙ディフューザーに加え、手前側に白い板を置いてあげるといくらか良くなりましたね。
ただ、レンズに写りこんだ光源が目立つのが難点かもしれません。
まだあまり使いこなせてはいませんが、使いどころはかなり多そうですよね。
当初の目的であったサブの照明としてはもちろん、簡単な物撮り、薄暗い室内でのポートレート、あとTTLの無いフィルムカメラでも活用できそうです。
薄くてバッグの中でかさばらない形状なので、積極的に持ち出して使っていきたいところですね。
ではでは。