カメラ・撮影機材

YASHICAブランドのトイデジ「Y35」が届いた。

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こんばんみ。

先日、ようやく待ちに待ったYASHICA Y35が届きました。


クラウドファンディングサービスであるKickstarterに公開されたこのプロジェクトを当ブログで紹介したのは1年ぐらい前だったでしょうか。

前記事を読んでいない方のために軽くご説明すると、このYASHICA Y35はフィルムカメラ時代のYASHICAのフィルムカメラをモチーフに作られたいわゆるトイデジです。
YASHICAと言っても昔のYASHICAの人たちが作った…と言うわけではなく、現在ブランドを保有している台湾だったかな?のメーカーが作った物です。
フィルムカメラを強く意識しており、1枚撮るたびに巻き上げレバーを操作する仕組みになっていたり、パトローネをモチーフにした「digifilm」を交換することで写真の色合いなどを変えるられる仕組みで興味をそそられたんですよね。

前記事公開後、ぜひ欲しいと思って早速バック(出資)しまして、商品の完成をまだかまだかと首を長くしてまっていました。
当初の発表だと2018年春頃に完成という話だったんですが、結構かかりましたね。

さて、実際に届いた物を見てみましょう。

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届いたときはこんな感じでした…(笑)
化粧箱にビニール袋をかぶせただけのとってもエコな梱包スタイル。

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この状態で海を超えてやってきたのでところどころ破けて見えてますね…。
台湾と言えどやはりこういうところは大陸のマインドなんですね…。

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化粧箱はこんな感じ。
アンダーなモノクロの風景写真が印刷されており、なかなか渋いデザインです。
ビニールをかぶせただけで届いたので結構凹んでますが…。

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裏面はこんな感じです。
バーコードの横に四角で示された図のようなものがありますが、これはパッケージに入っているdigifilmの種類を表しています。
今後正式に店舗などで販売されるようになったら、ここを見て欲しいdigifilmの入っているものを選ぶのでしょうか?

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側面にはこのようにファンに宛てたメッセージが書かれています。

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開封するとこんな感じ。

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Y35本体の他にdigifilm、説明書やオマケでポストカードが付いています。

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本体はこんな感じ。
ボディや基本的にプラスチック製のためやや安っぽさを感じます。

ただファインダーやレンズはちゃんとガラスを使用しているのでしっかりした印象ですね。
また鏡筒の先のほうは金属製のようです。

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後ろから見るとこのような感じ。
背面には「difiFilm camera Y35」と刻印がある他、その左には電源オンや書き込み中に点灯するLEDのインジケータが備わっています。

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上から見た様子。

一番右にはY35のキモでもある巻き上げレバーが。これを一度起こさないとレリーズボタンが押し込めないようになっています。

レリーズボタンの根本には電源スイッチが。右に向けてクイッとやるとオンに、もう一度やるとオフになります。

その隣は露出補正ダイヤル、さらにその隣にはアクセサリーシューが備わっています。

一番左の巻き戻しクランクのようなものは飾りです。

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底面には三脚穴とSDカードスロットのフタがあります。

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ここにはSDカードの他、日付設定時にPCと繋ぐためのUSB端子が設けられています。

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今回自分が購入(?)したdigifilmは「digiFilm 200」と「digiFilm 1600」と「digiFilm in my fancy」の3種類。

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digifilmはこんな感じでちょっとAPSフィルムっぽいデザインになっています。

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裏側には端子が仕込まれており、これでカメラと接続するようになっています。
こういった端子が仕込まれていることを考えると、ちゃんとdigifilmの中に写真の色を調節するためのデータが入っているようですね。
現段階ではdigifilmは全6種類ですが、今後増やすことも可能なようです。

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裏蓋を開けるとこんな感じ。
ここにはdigifilmと単三乾電池2本が挿入できるようになっています。

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挿入した状態だとこんな感じですね。

見た目などに感じては以上です。

使い方としては、

・電池とSDカードとdigifilmを入れる

・レリーズボタンの根元にある電源レバーを動かし、ランプが赤く灯ったら撮影可能に

・上面の露出補正ダイヤルを操作して好みの露出に合わせる

・巻き上げレバーを起こす

・ファインダーで構図を合わせてシャッターを切る

といった手順。
極めてシンプルなカメラなので、他に操作できる項目はありません。


届いたY35を持って、買い物ついでに近所でぶらっと撮ってみたのでその時の写真をいくつか貼っていきます。

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上の写真を見ると樽型の歪曲収差があることがわかりますね。

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電子シャッターであるうえ、いい値段のデジタルカメラのような高速読み出しのイメージセンサーを使っていないためか、シャッターを切った直後に動いてしまうとローリングシャッターと思われる不自然な歪みが出ました。

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お昼ご飯の時に撮った1枚。
ピントは写ルンですのように固定なため、テーブルの物を撮るのには向いていませんね。

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背景に写っているマンションや空が真っ白に飛んでいますね…。

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ギシギシしたレリーズボタンの感触と、切れるタイミングが感じられない電子シャッターのおかげで手ブレが発生しやすい印象です。
絞り固定で自動的にシャッタースピードが変動するカメラなのですが、撮影時にシャッタースピードがいくつになるか…というのを知るすべはありません。

SDカードに書き込む時に背面のランプの色が赤から紫色に変わるので、レリーズボタンを押したら紫色になるまではそのまま動かないほうがいいのかもしれません。
一応ファインダーを覗いた状態でも、目をキョロキョロさせればランプの明かりは見えます(笑)

ここに貼った以外にもある程度の枚数を撮ってみましたが、正直なところ良いものは撮れませんでしたね…。


さて、ここからはこのY35を実際に触ってみて感じたポジティブ・ネガティブな本音を書いていこうと思います。

・持ち歩きやすい手頃なサイズ
大きすぎず、かといって極端に小さいわけではないので撮影時もそこそこ持ちやすい印象です。
プラスチッキーな外観とは裏腹に程よい重さがあって、ちょっとだけ高級感があるようなないような。
レンズなどはちゃんとガラスを使っているので、それによって重さがあるのかもしれませんね。

・意外と良い「Y35」と言うネーミング
プロジェクトを見たときは特に何も思わなかった「Y35」と言う名前。
実際に届いた実物見て初めて気がついたのですが、サイズ感がどことなくKONICA C35やOlympus-35シリーズのようなコンパクトレンジファインダーカメラに似てるなと。
そう考えるとこのネーミングもレトロなフィルムカメラっぽさ出す仕掛けの一部なのかもしれません。

・良い意味でチープ
ファインダーはスカッとクリアでしかも大きいのはなかなか好印象。
まぁガラス板がはまってるだけなので当たり前ですが…。
トイカメラはファインダーが見辛かったりする物が多いので、その点Y35は良いですね。

・悪い意味でチープ
まず一番気になるのがレリーズボタンチープな感触。ギシギシしていてまっすぐ押し込めてる感じがせず、どこまで押し込むとシャッターが切れるのか、フィードバックが無いのでよくわかりません。

また巻き上げレバーの感触もなかなかチープ。本物のフィルムカメラは巻き上げると複数のギアが中で動いている感触、フィルムがパトローネから引き出される時の重さが感じられますが、これはカリカリ音が鳴って回っているだけ…って感じです。

あとたまに巻き上げレバーを操作しレリーズボタンを押してカチッと鳴ったのに撮れていないこともありました。
巻き上げレバーとレリーズボタンの操作でカチッと鳴る仕掛けと、レリーズボタンを押し込むと撮影される仕掛けが完全に連動しているわけではないようで、押し込みが甘いと撮れないこともあるようです。
撮れたと思ったのに撮れていないカメラって結構問題じゃないですかね…?しかもモニターが無いのでその場で確認できないし…。

それから裏蓋のヒンジの剛性が低くてくにゃくにゃしてるのもちょっと心配。デジフィルムがキチッと収まった感触がなく、入った状態でグラグラ動くのもなんだかなぁ…と言う印象ですね。

・画質は良くはない
少し前のスマホ並のイメージセンサーサイズから分かる通り、画質は決してよくありません。
薄暗いとノイズが盛大に出てしまいますし、パンフォーカスに近いのであまり写真に奥行き感が出ないかなと思います。
シャドウ・ハイライトも結構簡単に飛んでしまいますし、歪曲収差も気になるところです。

トイカメラなんだから画質が良くないのは仕方ない、と言われればそれまでなんですが、逆にトイカメラとして見ると癖が無くあっさり写りすぎてしまう印象も受けます。
レバーを巻き上げてファインダーを覗いて撮る、という行為を楽しみたいという目的であればいいのですが、単にフィルム風の色合いの綺麗な写真が撮りたいのであればiPhoneでいいんじゃないかと思ってしまったり…。

実際に手に取って思ったことはそんな感じでした。


割とネガティブな意見が多くなってしまいましたが、届くのが遅くなってしまったので心が離れてしまったのかな…(笑)
あとバックした後にフジのX100Fというフィルムカメラ風でありながらとっても綺麗な写真が撮れてしまうカメラを買ったので、それも心が離れた一因かも。

まぁ正直な感想としては、元祖巻き上げレバー付きデジタルカメラのEPSON R-D1のような「おぉ!」となる作りの良さ・写りの良さや驚きは無いかな…と思いました。
申し訳ないですがヤフオク行きかな…。

ではでは。

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やましん
・神奈川在住
・音楽好き
・洋ゲー好き
・写真勉強中

WEB通販関係の仕事をしながら写真やデザインの勉強中です。
α7RIII・CONTAX G2・BESSA R2Mなどのカメラを愛用しています。
忙しくてやっていませんがPCの洋ゲーも好き。

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