こんばんみ。
先日、1年ぐらい前から欲しい欲しいと思っていた富士フイルムの高級コンデジX100Fを購入しました。
今現在メインのカメラはα7RIIIを使用していますが、デジタル向けのレンズを付けると結構かさばるし重いので日々の持ち歩きには不向きです。
BESSA R2Mなどの軽量なフィルムカメラも良いのですが、やはりisoが変えられないので入れたフィルムによってシーンが限られますし、そして頻繁に撮るにはコストが結構かさみますよね。
そこで目をつけていたのが富士フイルムのX100Fだったわけです。
フィルムカメラのようなルックスに使用感、そしてコンパクトさ。
さらにAPS-Cサイズのセンサーと開放F2の単焦点レンズを搭載し、画質も良いときたもんです。
今年の1月頃に友人から初代X100を借りてずっと使ってきたのですが、自分にとって初代でもかなり満足度の高いものでした。
X100Fならさらに解像度が上がって、AFも早くなって、デジタルテレコンが使えて、おまけにフィルムシミュレーションまで使える…絶対良いに決まっています。
そんなこんなで前から欲しいなー欲しいなーと思っていたのですが、心の迷いから先日SONY RX0を購入。思ったより良くなくて、購入後わずか1ヶ月程度で泣く泣く売却し、X100Fに買い替えました。
はじめからX100Fを買えば無駄がなかったのに…。
で、購入したのがこのX100Fのブラック。
借りて使っていたのはシルバーの初代X100だったのですが、カメラなので目立たないブラックのほうが良いかなと。
シルバーはシルバーで可愛いですけどね。
正面から見るとこんな感じ。
フィルムカメラのようなクラシカルなルックスで格好良いです。
フロントにメーカー名がデカデカと書かれていないのも慎ましくて良いと思います。
斜め。
背面。
背面液晶だけでなく、コンパクトカメラとは思えない高機能で大きなファインダーで撮影できるのも本機のポイントです。
クラシカルな佇まいの軍艦部。
上から見るとわかりますが、レンズの絞り環によって絞りを設定できるようになっています。
シーンに応じて電源を付ける前から絞ったり開いたりできるので便利。
X100F最大の特徴とも言えるシャッタースピードダイアル。
iso感度のダイアルを兼ねており、ダイアルを持ち上げながら回すことで感度を変更することができます。
往年のフィルムカメラの機構を再現したユニークな機能で、使い勝手も見た目にも良いですね。
自分の手持ちのカメラだとBESSA R2Mがこんな感じですね。
富士フイルムにはiso感度の物理ダイアルが設けられている機種が多いのですが、電源オフの状態でも大まかに露出を設定しておけるので便利です。
ファインダーを覗きながらisoを変えにくいのが玉に瑕ですが、それが気になる人は設定を変更することでフロント部のダイアルで変更することも可能です。
(個人的にはフロントダイアルは不用意に回ってしまいそうでちょっと心配)
これも旧モデルには無い特徴ですが、背面にはフォーカスレバーが配置されています。
ファインダーを覗きながら親指で簡単にフォーカスポイントが操作できるので非常に便利。一眼レフやミラーレスの高級機には当たり前についている機能ですが、コンデジについているのは結構珍しいはず。
あと地味に良いと思ったのがAF設定のスイッチ。
初代X100だと下からコンティニュアス→シングル→マニュアルだったのですが、サッと操作しようとするとシングルにしたいのに行き過ぎてしまうことがしばしば。
X100Fの場合シングル→コンティニュアス→マニュアルの並びに変わったので、よく切り替えるシングルとマニュアルで行き来しやすいです。
スイッチにはクリック感があり、真ん中のコンティニュアスでも止めやすいですね。
せっかくなので初代X100と比較。
こうやって並べるとブラックのほうが引き締まった印象を受けますね。
正面から見るとこんな感じ。
パッっと見そっくりですが、フロントにダイアルが追加されたり補助光のライトの位置が変更されていたりと細かな違いがありますね。
上から見るとこんな感じ。
地味にシューの位置や電源スイッチの表記の位置、露出補正ダイアルなども変わっています。
X100Fの「F」が赤く塗られているのが良いアクセントですね。黒いボディに赤が映えます。
斜め上から見るとこんな感じ。
この角度から見るとグリップの堀の深さも違いますね。
背面はこんな感じ。
操作ボタンの変更やフォーカスレバーの追加に目が行きますが、背面液晶が大きくなっているのも結構重要ポイント。
実は初代X100は液晶が3:2じゃなかったため、写真をプレビューすると余白が入ってさらに小さく見えていました。X100Fは3:2の写真が画面いっぱいに表示されるのでかなり大きく感じます。
個人的には液晶右にある十字キーを囲んでいたダイアルが無くなったのが残念。
写真をプレビューする際にくるくる〜っと回して送れたのですが、X100Fでは十字キーをポチポチ押すかフロント部のダイアルを使う必要がありますね。
【初代X100と比べて進歩した点】
・当たり前だけど解像度・画質が向上した
1230万画素から2430万画素へと大幅アップ。
トリミングしても十分な画質が確保できるようになった他、大きくプリントしても綺麗です。
・デジタルテレコンが使えるようになった
超解像技術により、50mm相当・75mm相当の画角にクロップしながらも解像度はそのままで撮影することができます。
多少の画質の低下はありますが、ファインダーでも50mm・75mmの画角が確認できるので後からトリミングするよりきっちり構図を確認して撮影できます。
jpeg保存でしか使えないのが唯一残念なところ。
・多彩なフィルムシミュレーションから選べるようになった
初代X100だとリバーサルフィルム系のシミュレーションが主でしたが、X100Fでは自分好みなクラシッククロームやPRO Neg.Hi・やPRO Neg.STDなどのネガフィルム調のシミュレーション、リアルなモノクロフィルムの質感が楽しめるACROSなど、多彩なフィルムシミュレーションが追加されています。
今までVSCOを使ってネガフィルム調に仕上げていましたが、このカメラなら撮って出しでそれっぽく写せてしまうんです。
・OVFでもピントの確認ができるようになった
初代X100はOVFでピントが合っているか確認する術はなく、EVFでしかマニュアルでのピント合わせができませんでしたが、この機種ではアドバンスト・ハイブリットファインダーによりOVFの右下に小窓でフォーカスポイントを拡大して見れるようになりました。
AFがきちんと合っているか確認することはもちろん、マニュアルフォーカス時にも活用できます。設定次第ではここにスプリットイメージ(二重像)を表示することもできるので、よりフィルムカメラライクな使い勝手も楽しめますね。
・Qボタンで撮影設定を確認・変更しやすくなった
Qボタンを押すと、物理ダイアルで設定できない撮影に関する設定がタイルのようにズラッと表示されます。
この表示がなかなか見やすく、設定の確認から細かな設定、カスタム設定の呼び出しなどが簡単にできます。
・スティックが付いた
フォーカスレバーが付いたことにより、スムーズに測距点を変更できるようになりました。初代だと操作が面倒で三脚を使う時ぐらいしか弄ることはありませんでしたが、これなら手持ちで撮影している時も細かく調節しやすいです。
・iso感度の切り替えがわかりやすくなった
isoの物理ダイアルが設けられたことにより、電源オフ時でも設定を変えたり、カメラを上から見ることで絞り・シャッタースピード・isoを全部確認できるようになりました。
フルマニュアルで撮っている人にはかなり便利なはず。
・操作音オフの状態でストロボが使えるようになった
初代だとなぜか操作音がならないマナーモードだとストロボが使えませんでしたが、本機では設定が完全に独立しており、操作音もシャッター音も消した状態でもストロボは使えるようになっています。
・電源スイッチが固くなった
初代はある程度使っていると電源スイッチがゆるゆるになってしまい、バッグの中でしょっちゅうスイッチが入ってしまっていましたが、電源スイッチが固くなったおかげで不用意にオンになることがなくなりました。
触った感覚に関してはそんなところでしょうか。
余談ですが、せっかく格好良いカメラなので格好良いストラップも購入。
ARTISAN & ARTISTのシルクコードハンドストラップです。
シルクの組紐が使われており、触り心地が良く伸縮性もあるのが特徴。
ブラックのX100Fはアクセント的に赤が使われているので、ストラップも赤にしました。
購入してまだ3週間ぐらいですが、ちょいちょいX100Fを使って写真を撮ってみたのでいくつか作例をお見せします。
ちなみに全て撮って出しです。
フジのフィルムシュミレーションを使えば、こんな感じに味わいのある色で撮れるんですね。素晴らしい。
メインで使っているα7RIIIだとrawで撮って一枚一枚フィルムっぽくレタッチしていましたが、日常の写真まで全部レタッチするのは正直かなり面倒ですよね…。このカメラがあればレタッチしなくても良い雰囲気になるので助かります。
毎日肌身離さず使うカメラとして、Rollei 35やRX0などにも手を出しましたが、小さすぎるカメラは機能がいろいろ削られすぎていて使いづらさを感じずにはいられませんでした。
撮影に必要な機能を全て備えていて高画質、それでいて小型軽量なX100Fは普段使いのカメラとしてベストな選択肢なのではないでしょうか。